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薬物療法について

 こんにちは!はなです。
 こちらのアカウントでの投稿は久しぶりになります。今日は薬物療法についてお話したいと思います。

 PMDDの症状はうつ病パニック障害に似ているとされています。PMDDPMSとは違い、心療内科精神科病院にて主に漢方、SSRI選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、ピルでの薬物療法での治療となります。まず前提として、薬物には副作用やアレルギーがあるため、その人の体に合った薬を使用しなければいけません。「同じPMDDの人がこの薬を使っていたから自分にも効果があるはず」と安易な考えで使用すると副作用に悩まされることもあるということです。医師と相談して自分に合った薬を見つけてください。
 ここでは、どんな薬が処方されるのか、どんな用途か、副作用は何か、漢方とSSRIの違いについてお話しますが、あくまで参考程度に…


 どんな薬が処方される?

漢方による治療では、
肩こり、のぼせ、腹痛がある場合(瘀血)
1. 桂枝茯苓丸料
のぼせ、肩こりがある場合。生理痛にも効果を示し、第一選択薬とします。
2. 桃核承気湯
便秘、のぼせ、肩こりがある場合に用いられます。
3. 当帰建中湯
冷え性、腹痛がある場合に用いられます。
*桃核承気湯の承気は「順気」を意味し、気逆改善を意味しています。その他、PMSで便秘やほてりがある場合には、大承気湯で改善することもあります。

体や頭が重く感じる、嘔吐やめまいがある場合(水滞)
1. 当帰芍薬散料
頭重感、めまい、冷え症、肩凝りがある場合に用いられます。
2. 五苓散料
頭痛、むくみがある場合に用いられます。 単独での使用でも良いですが、四物湯を併用すると著効する場合があります(下記参照)。
3. 苓桂朮甘湯
めまいを伴う場合に用いられます。
4. 半夏白朮天麻湯
頭痛を伴う場合に用いられます。
5. 当帰呉茱萸生姜湯
冷え性や、腹痛を伴う場合に用いられます。
6. 呉茱萸
頭痛、げっぷ、みぞおちの痞えがある場合に用いられます。
*これらの方剤で改善しないときは、頭痛には五苓散合四物湯、めまいには苓桂朮甘湯合四物湯(連珠飲)のように、四物湯を合方するとよい場合があります。五苓散合四物湯の場合には半量ずつ(1:1)から開始し、「水」の異常や「血」の異常が優勢の場合には、その比率を2:1や1:2にしてもよいです。

症状がひどい場合(気の異常(気虚、気うつ、気逆)を伴うもの)

1. 加味逍遙散料
イライラしたり逆に心気的で元気がない場合に用いられます。(気血両虚)
2. 補中益気湯
身体がだるい、眠い、下痢、神経が過敏のときに用いられます。
3. 半夏厚朴湯
不眠や不安感などの精神症状が強いときに用いられます。
4. 香蘇散
胃腸虚弱のため腹満、腹痛、悪心、嘔吐のあるときに用いられます。
5. 抑肝散加陳皮半夏
イライラ、眠気、逆上、腹痛、夫との口論のようなときに用いられます。


日本で使用されているSSRIは以下の4種類があります。

☀️フルボキサミンマレイン酸
☀️パロキセチン塩酸塩水和物
☀️塩酸セルトラリン
☀️ エスシタロプラムシュウ酸塩
薬品名は
ジェイゾロフト
デプロメール ルボックス
パキシル
・レクサプロ
セルトラリン
などです。


また、SNRIという選択的セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬という薬が処方されることがあります。
薬品名は
サインバルタ
トレドミン
イフェクサーSR
がありますがPMDDに主に使われるのは意欲向上効果の期待があるイフェクサーです。


 処方は妊娠の有無や持病、既往歴や合併症、アレルギー体質など身体状態を確認した上で医師が適切な処方を行います。自己判断での服薬は禁忌です。


どんな用途で使われる?※難しい医学的内容なので飛ばしても大丈夫です🙆‍♀️✨


SSRIは脳内の神経伝達を改善し、意欲を高めたり、憂鬱な気分などを改善する薬である
うつ病では脳内のセロトニンなどの神経伝達物質の働きが不調となり、意欲の低下、不安などの症状があらわれる
シナプス前終末から遊離(放出)された神経伝達物質は、自身の受容体へ作用(結合)することで情報が伝達されるが、遊離された神経伝達物質の一部はシナプス前終末へ回収(再取り込み)される
・本剤は脳内でセロトニンの再取り込みを阻害しセロトニンの働きを増強することで抗うつ作用などをあらわす
・本剤はセロトニンの働きが深く関わるとされる強迫性障害パニック障害などに使用する場合もある


SNRIは脳内の神経伝達を改善し、意欲を高め、憂鬱な気分などを改善する薬である
うつ病では脳内の神経伝達物質であるセロトニンノルアドレナリンなどの神経伝達物質の働きが不調となり、意欲の低下、不安、不眠などの症状があらわれる
シナプス前終末から遊離(放出)された神経伝達物質は、自身の受容体へ作用(結合)することで情報が伝達されるが、遊離された神経伝達物質の一部はシナプス前終末へ回収(再取り込み)される
・本剤は脳内でセロトニンノルアドレナリンの再取り込みを阻害しこれらの神経伝達物質の働きを増強することで抗うつ作用などをあらわす
・神経障害に伴う痛み(神経障害性疼痛)などに使用される場合もある


副作用は?

SSRI
🌀消化器症状
吐き気、嘔吐、便秘、下痢、食欲不振、口渇
上記の症状は服用初期にあらわれることが多いが、2〜3週間前後で軽減、消失する傾向にあるとされる
🌀精神神経系症状
眠気、めまい、ふらつき、頭痛、不随意運動
自動車の運転など危険を伴う機械の作業は控える
🌀セロトニン症候群
頻度は非常に稀とされるが不安、いらいらする、混乱するなどの症状があらわれる場合がある
上記の症状に加え、興奮、手足や眼が勝手に動く、震え、体が固くなる、発汗、発熱、下痢、頻脈などがみられる場合は医師や薬剤師に連絡するなど適切に対処する
🌀性機能障害
頻度は稀であるが、勃起障害、射精障害などの性機能異常があらわれる場合がある

SNRI
🌀精神神経系症状
 眠気、めまい、ふらつき、頭痛、不随意運動
🌀消化器症状
 吐き気、嘔吐、便秘、口渇、腹部膨満感
🌀循環器症状
 動悸、頻脈、血圧上昇
🌀泌尿器症状
 排尿障害、尿閉
などの症状があらわれる場合がある


漢方と抗うつ薬SSRISNRI)の違いは?

 心療内科や精神科で用いる抗うつ薬抗不安薬睡眠薬は脳細胞のある特定の部分(受容体)に結合して作用し効果がでます。一方、漢方薬は体の中の「気(エネルギー)」、「血(血流)」、「水(水分)」のバランスを正常化し、その結果として、不眠や不安抑やうつ状態を改善させます。また、漢方薬自然治癒力レジリエンス)を高めて治療効果を発揮します。
 つまり、向精神薬は攻める薬で、漢方薬は守る薬といえます。向精神薬漢方薬の長所を考慮してどちらかの薬を選ぶか、あるいは、両方の薬を用いることを選択するのがよい方法です。


 以上が、私が疑問に思って調べた薬物療法に関するお話です。現在、私は柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぶれいとう)という漢方を飲んで、吐き気や嘔吐の副作用が現れたため服薬をやめています。そのためSSRISNRIだけでの治療になっているので、体質改善は出来ておらず、症状を抑えることに重きを置いています。今後は職場復帰に向けて、医師と相談し、自分に合った漢方を見つけ、レジリエンスを高める治療法に挑戦していきたいと思います。